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《第34回フォトポリマー講習会》

フォトポリマー懇話会では創設以来,産業界・大学からフォトポリマーに関わりのある各分野の著名な方々のご出講をいただき,講習会を年一回開催しています。今回の第34回講習会においても,二日間にわたって10件の講義が行われます。一日目の[基礎編]と二日目の[応用編]で構成される本講習会では,フォトポリマーに関する基礎的な分野に加え,遭遇される困難や課題の解決につながる応用事例を学ぶことができます。二日間の講習の聴講により,フォトポリマーについての全体像を把握いただけるものと期待しています。

本講習会は今回もオンラインでの開催となりましたが,一日目,二日目の最後に総括討議として,講師ごとのブレイクアウトルームを設けます。フォトポリマー懇話会の目的に即して,質問や討論を通じて参加者同士の交流と人脈を広げていただく機会としてもご利用いただければ幸いです。昨年の第33回講習会では86名のご参加をいただきました。今回も懇話会会員はじめ,関心のある多くの方のご参加をお願いします。


日 時 :
2024年8月29日(木)-30日(金) 9時15分~17時20分
 
オンライン開催(Zoom)
協 賛 :
(社)日本化学会

[参加費]
会員:18,000円(4名以上参加の場合は一律65,000円/会員企業)
日本化学会会員:18,000円
非会員:28,000円、学生:8,000円

[参加申込]
当ホームページ(https://www.tapj.jp)のメールフォームからお申し込み下さい。
受付後、事務局より参加方法についてご連絡いたします。
※テキストはメールフォームによる申し込み者にのみPDF配信いたします。

[締め切り]
2024年8月15日(木)

[注意事項]
4名以上参加の場合は、代表者がメールフォームでお申し込みいただき、特記事項欄に参加者全員の氏名ならびにメールアドレスを記入してください。なお、不特定多数での聴講や、講習会の録画・撮影・録音はご遠慮くださいますようお願いいたします。



プログラム

【基礎編】 8月29日(木)第1日目
9:15
 ~9:20
会長挨拶
大阪公立大学 堀邊 英夫
9:20
 ~10:30
「光化学の基礎と分子デザイン」
成蹊大学 稲垣 昭子 氏
フォトポリマーの反応の基礎となる光化学について,光吸収や分子の励起などの光と分子との相互作用,励起分子からのエネルギーや電子の移動,増感反応など基礎的な現象や概念をわかりやすく解説する。光反応分子の設計例として金属錯体の光化学反応,photoredox錯体とこれらを用いた酸化的還元的消光サイクルによる光触媒的有機合成反応例についても説明する。
<キーワード>光吸収、励起状態、反応中間体、増感反応、分子デザイン
休憩(10分)
10:40
 ~11:50
「光開始剤によるラジカル生成とその反応素過程に対する高速ESR分光観測」
神奈川大学 河合 明雄 氏
フォトポリマー生成における光開始剤の分解反応やその付加反応中間体の挙動について、高速ESR分光法である時間分解ESRやパルスESRを用いた観測データを基に解説する。特に、近年開拓された光重合過程におけるラジカル付加反応素過程に対する速度定数決定法を中心に、反応機構に関して説明する。
<キーワード>光分解、ラジカル、付加反応中間体、反応速度定数、パルスESR、時間分解ESR
11:50~13:00 休憩
13:00
 ~14:10
「ポリマーの光化学と特性」
大阪公立大学 岡村 晴之 氏
高分子の基礎から高分子中の光物理化学を低分子と比較し,溶液中と高分子固体中の光反応の差異についてわかりやすく説明する。また,ポリアクリレートとポリメタクリレートなどの光反応の例を比較し,それらの反応メカニズムの違いについて解説する。
<キーワード>高分子、光化学、エネルギー移動
休憩(10分)
14:20
 ~15:30
「リソグラフィ技術の基礎とフォトレジストの材料設計」
大阪大学 遠藤 政孝 氏
リソグラフィ技術の基礎を、露光、照明、マスク、レジストプロセスのそれぞれの個別技術に分けて解説する。ロードマップでのリソグラフィ技術の動向に対応させて、フォトレジストの材料設計についてまとめる。化学増幅型レジストについては、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、ArF液浸、EUV光のそれぞれに対応したポリマー、酸発生剤の詳細を述べる。EUVレジストについては、非化学増幅型のメタルレジストについてもまとめる。
<キーワード>リソグラフィ,ロードマップ,フォトレジスト、化学増幅型レジスト、KrF、ArF、ArF液浸、EUV、メタルレジスト
休憩(10分)
15:40
 ~16:50
「フォトポリマーの特性評価」
リソテックジャパン(株) 関口 淳 氏
リソグラフィーの工程や化学増幅型レジストの課題と、脱保護反応の評価、現像中のレジストの膨潤の評価、光酸発生剤からの酸発生挙動および光酸発生剤からの酸の拡散挙動の評価方法に関して詳しく解説する。評価のために改良した分析装置、最新の評価手法などの研究結果も合わせて紹介する。
<キーワード>化学増幅型レジスト、感度、解像度、反応メカニズム、溶解抑制剤、酸発生剤
16:50
 ~17:20
第1日目の総括討議 / 講師ごとのブレイクアウトルーム

【応用編】 8月30日(金)第2日目
9:20
 ~10:30
「光開始剤の基礎と反応」
BASFジャパン(株) 鮫島 かおり 氏
光開始剤の分子構造や反応についてわかりやすく解説する。各種光開始剤,特にラジカル開始剤を中心にして,活性種生成メカニズムと特徴について説明する。光硬化技術と光重合剤について俯瞰し,光集合開始剤の種類,代表的な光重合開始剤とその特性について紹介する。これらに基づいて,光重合開始剤選定と最適な使用方法について整理する。
<キーワード>光開始剤、ラジカル開始剤、酸発生剤、塩基発生剤、中間体、反応設計
休憩(10分)
10:40
 ~11:50
「光酸発生剤と先端フォトポリマー材料への応用」
富士フイルム(株) 土村 智孝 氏
光酸発生剤(PAG)の基礎的なケミストリーと最新の研究動向を説明する。また、多様な露光光源や、CTPイメージング、EUVリソグラフィーなど新アプリケーションに対応した高度な機能を有するPAGについて解説する。
<キーワード>光酸発生剤、カチオン重合開始剤、フォトレジスト
11:50~13:00  休憩
13:00
 ~14:10
「感光性耐熱材料の開発と事業化」
三井化学(株) 表 利彦 氏
それまでには無かった光反応メカニズムを用いた新規感光性ポリイミドの開発と、それを用いた新事業開発に関する内容を紹介する。単なる材料の基礎研究に留まらず、社会実装された実用材料の開発、その材料を用いた部材開発、そして最終的には、当時世界初のハードディスク部品の開発に至るまでの事例を紹介する。
<キーワード>感光性ポリイミド、光塩基発生剤、ハードディスク、部材、部品
休憩(10分)
14:20
 ~15:30
「微細加工用レジスト」
兵庫県立大学 渡邊 健夫 氏
半導体とは何かにはじまり,動作原理やデバイス構造・性能を平易に解説し、半導体の市場や微細加工技術の必要性について説明する。長年の開発と実用化に至ったEUVリソグラフィプロセスについて解説する。最先端半導体加工技術となったEUVリソグラフィーの課題と今後の展望について各プロセス要因から俯瞰し,さらに技術的課題解決に向け、EUVリソグラフィー研究開発センター(CEL)の研究成果も紹介し、レジスト評価技術の展開についても説明する。さらに将来のEUVの短波長化:BEUVの可能性や日本の半導体復興に向けた取り組みについて課題と提案を述べる。
<キーワード>ノボラックレジスト、KrFレジスト、ArFレジスト、EUVレジスト、自己組織化
休憩(10分)
15:40
 ~16:50
「トピックス 光オンデマンド法の展開」
神戸大学 津田 明彦 氏
汎用有機溶媒のクロロホルムと酸素の混合物に紫外光を照射することで発生するホスゲンを用いた光オン・デマンド合成法について紹介する。バッチおよびフロー反応システムを構築し、安全・安価・簡単かつ高効率で、ポリマーなど種々の化学品を実用スケールで合成できることを説明し,今後の応用展開についても提案を述べる。
<キーワード>光オンデマンド、ホスゲン、UV光
16:50
 ~17:20
第2日目の総括討議 / 講師ごとのブレイクアウトルーム
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《協賛講演会》 =第186回ラドテック研究会講演会=

期 日 :
2024年8月30日(金)13:00~16:40
会 場 :
早稲田大学121号館 コマツ100周年記念ホール
主 催 :
一般社団法人ラドテック研究会
【プログラム】
1.
13:00
 ~13:50
質疑応答含む
「無機材料との複合化による天然色素の安定性向上」
静岡大学 河野 芳海 氏
2.
13:50
 ~14:40
質疑応答含む
「刺激応答性自己組織化材料の創出」
東京理科大学 関 淳志 氏
【 14:40~15:00  休憩 】
3.
15:00
 ~15:50
質疑応答含む
「歯科接着の技術的特性と現状」
YAMAKIN(株)/高知大学 坂本 猛 氏
4.
15:50
 ~16:40
質疑応答含む
「規格試験を踏まえた粘着特性評価法の高精度化と試験結果の信頼性評価」
明治大学 宮城 善一 氏
●17:00~18:30  懇  親  会

※プログラムは変更になる場合がございます

[1.参 加 費]
10,000円(協賛団体ご所属の方)

[2.お申込み]
研究会HP(http://www.radtechjapan.org/20240830/)よりお申し込み下さい。

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《第260回講演会・見学会》(会員限定)

日 時 :
2024年9月12日(木)14:30~
見学先 :
太陽ホールディングス株式会社 嵐山事業所(らんざんじぎょうしょ)
〒355-0222 埼玉県比企郡嵐山町大字大倉388番地
内 容 :
事業所見学と講演 (太陽ホールディングス様 タイトル未定)
14:30~17:00
懇親会 17:00~

[参加資格]
フォトポリマー懇話会会員のみ

[参加申込]
当ウェブサイトのメールフォームにてお申し込みください。
その際、必ず懇親会の参加・不参加もご記入ください。

[締め切り]
2024年8月29日(木)
但し、定員になり次第締め切りとさせていただきます。また、同業者の方のご参加をお断りする場合がございますことをご了承ください。

*詳細につきましては、後日参加者に通知いたします。

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《第261回講演会》

日 時 :
2024年10月18日(金)13:00~16:50
会 場 :
大阪公立大学文化交流センター(Zoomによるハイブリッド開催)
〒530-0001 大阪市北区梅田1-2-2-600 大阪駅前第2ビル6階
テーマ :
『フォトレジストなどの反応性高分子材料の化学分析や構造解析について』

[趣旨]
フォトレジストの高性能化にはフォトレジストの構造解析が必要不可欠である。本講演会ではフォトレジ ストなどの反応性高分子材料の構造解析を中心に、化学分析や構造解析に関する最新の研究開発について4 件の講演を企画した。

[参加費]
会員:2名まで無料、3名以上は3,000円(ただし、オンライン参加は無料且つ人数制限なし)
非会員:参加方法にかかわらず3,000円、学生:参加方法にかかわらず2,000円
(10月10日(木)までにお振り込みください)
テキストはダウンロード方式とします。

[参加申込]
当ウェブサイトのメールフォームにてお申し込みください。
お申し込みの際は、参加方法(会場またはオンライン)を明記してください。

[締め切り]
2024年10月10日(木)

*詳細につきましては、後日参加者に通知いたします。

【プログラム】
1.
13:00
 ~13:50

(講演45分、質疑応答5分)
「レジスト薄膜における分析技術の進歩」
(株)東レリサーチセンター 萬 尚樹 氏
半導体レジストは膜厚が薄いため、その状態で化学構造や膜質、不純物などの分析手法が限られる。本講演で は、露光・PEB等のプロセスに伴う化学構造や膜中の自由体積の変化などを把握するために有効な分析技術と、微 量元素の分析について、最新の分析技術を含め紹介する。
<キーワード>GCIB、TOF-SIMS、陽電子消滅寿命測定法、ICP-MS、レーザーアブレーション
【 休 憩(10分)】
2.
14:00
 ~14:50

(講演45分、質疑応答5分)
「有機物の組成を明らかにするために」
(株)東レリサーチセンター 虎谷 秀一 氏
レジスト等の工業材料は一般的に多くの化合物から構成される混合物であるが、この材料中に、何がどの位の量で 含まれているのかを調べることは容易ではない。いかにこれらを分離して、測定・解析を行うかが重要である。弊社は 前処理の技術、スペクトル解析力、独自データベースの豊富さにより、高いレベルの有機組成分析を実施している。こ こでは有機組成分析と、最新装置を用いたより詳細かつより微量の構造解析について、具体例を挙げて紹介する。
<キーワード>有機組成分析、接着剤、洗浄液、金属錯体、異物分析
【 休 憩(10分)】
3.
15:00
 ~15:50

(講演45分、質疑応答5分)
「高分子薄膜積層体における表面/局所の分析評価技術」
(株)日東分析センター 村上 修一 氏
反応性高分子材料は、フォトレジストはじめ光学部材や機能性テープへ多用されており、その設計検証および故障 解析として積層・接着界面の分析評価が必須である。本発表では、これらの場の評価手法として列挙される表面分析 (TOF-SIMS等)および局所物性評価(ナノインデンター等)を用いた複合解析事例を中心に紹介する。加えて、近年弊 社が技術確立した表面残存C=C基の評価手法、接着界面を非破壊で評価可能な和周波発生分光法についても報 告する。
<キーワード>分析、表面、界面、局所物性、複合解析
【 休 憩(10分)】
4.
16:00
 ~16:50

(講演45分、質疑応答5分)
「イオン注入後のレジストの化学構造とその除去性」
大阪公立大学 堀邊 英夫 氏
従来の薬液を使用したレジスト除去方法に代わり、環境負荷の少ない湿潤オゾンおよび水素ラジカルを用いて、 B、P、Asイオンが5E12から5E15個/cm2注入されたノボラック系ポジ型レジストの除去を行った。レジストはイオン注 入によって、OH基、CH基およびO1sが減少し、C=CやC1s、π共役系が増加し炭化または架橋により硬化することが判明した。当日はイオン注入後のレジストの新規除去方法による結果についても紹介する。
<キーワード>イオン注入レジストの化学構造、レジスト除去性、湿潤オゾン、水素ラジカル

フォトポリマー懇話会の活動写真